ろうばのち《らうばのち》 【老馬の智】 【老馬之智】 ○[諺]年老いたウマは通いなれた道を忘れないことから、無能 に見えても人生経験を積んだ老人は、物事の判断を誤らない、 と言うたとえ。 「老(オ)いたる馬は路(ミチ)を忘れず」とも言う。 参照⇒おいたるうまはみちをわすれず(老いたる馬は路を忘 れず)(2) ◎『韓非子(カンピシ)』説林(ゼイリン)上:管仲隰朋、從於桓公而伐 孤竹、春往冬反。迷惑失道。管仲曰、老馬之智可用也。乃放老 馬而隨之、遂得道。 管仲(クワンチュウ)・隰朋(シフホウ)、桓公(クワンコウ)に従ひて孤竹(コチク) を伐(ウ)ち、春往(ユ)きて冬反(カヘ)る。迷惑して道を失ふ。管仲 曰(イワ)く、「老馬の智用(モチ)ふ可(ベ)し」と。乃(スナハ)ち老馬を 放ちて之(コレ)に随(シタガ)ひ、遂(ツヒ)に道を得たり。 管仲(カンチュウ)と隰朋(シュウホウ)が桓公(カンコウ)に従って道に迷い、 管仲の案で、老馬を放ち、そのあとをついて行き、道がわかっ た。 |