ごうぶくほう《がうぶくはふ》 【降伏法】 ○[仏]四種法(シシュホウ)・三種法の一つ。 密教で、法力によって邪悪な対象・怨敵(オンテキ)・魔障(マショウ) を屈伏させる修法(シュウホウ)。 尊格として五大明王(ミョウオウ)などの明王を選び本尊として、 行者(ギョウジャ)が南方に向い、護摩(ゴマ)壇や護摩炉も三角形青 黒色のものを用い、怨敵の破滅を祈る。 時として一種の形代(カタシロ)(ヤントラ)を作り、それを焼いた り、釘を打ちつけるなどの呪術的な治罰(ジバツ)行為も行われ る。 「降伏」,「調伏法(チョウブクホウ)」,「調伏」とも呼ぶ。 参照⇒ししゅほう(四種法),やんとら(ヤントラ)(1) ◎古代インドのベーダの祭典に起源がある。 日本の密教では、国土に害をなす外敵降伏のために太元帥(タ イゲンスイ)明王などを尊格とすることもある。また密教以外でも、 蒙古来襲に際しては日蓮の祈念などの例がある |