私が使ってきたC言語コンパイラ


2016.8.5更新
私が使ってきたC言語コンパイラを書きます。(全てではありません。)
書いてなんの意味があるのかは分かりません。
昔使っていた物はもう手元にフロッピーディスクや説明書はありません。

私が使ってきたC言語コンパイラ
BDS C
8ビットパソコン用のC言語コンパイラです。
このコンパイラが好きでした。
CP/M(シーピーエム)というOSと、8080というCPUで動作します。
それらと互換のあるMSX-DOS(エムエスエックスドス)、Z80 CPUでも動作するため MSXパソコンで動作するMSX-DOS版も発売されていました。
MSX-DOS版といってもMSXで読めるフロッピーディスクで発売しただけでコンパイラはCP/M版と変わりありません。
フル仕様のC言語ではなくC言語のサブセットでした。
(未対応部分があるC言語でした。)
C言語の種類はANSIではなくK&Rです。
アセンブリ言語で作られたという非常に珍しいコンパイラです。
そのため非力な8ビットパソコンであっても高速なコンパイルができ、比較的長めの関数があってもメモリエラーを出さずにコンパイルができました。
セルフコンパイルでも実用的に使えたのです。
その反面、コンパイルしたプログラムの実行速度が遅いとか、構造体に対応していないとかfloatが使えないとか欠点もありました。
グラフィックを使わないテキストのみで動くコンピュータと人間が対戦するオセロプログラムのソースがサンプルとして入っていました。
なおMSX-DOSは、MS-DOSとは違います。 同じマイクロソフト社が関係していますが。
CP/Mエミュレータを用いることにより16ビットマシンのMS-DOSでも動かすことができました。
私は最初は8ビットマシンのMSXで使っていましたが、後でNECの16ビットマシンの98 ノート初代機で市販のCP/Mエミュレータを利用して使っていました。
現在はhttp://www.bdsoft.com/resources/bdsc.htmlで無料でBDS Cを配布しているらしいです。
今となっては利用価値はないでしょうが。

Lattice C
私が初めて使ったC言語コンパイラです。
16ビットパソコン用です。MS-DOS、8086 CPUで動作。
多分、のちにマイクロソフトが権利を買ってMicrosoft Cの前身になったコンパイラだと思います。
16ビットパソコンを買うまでの間は8ビットパソコンしか持っていなかったので家ではしばらくBDS Cを使っていました。
Microsoft Cが出てから市場からフェードアウトしていったような気がします。
Windows版が発売されることはありませんでした。
16ビットパソコンを買ってから家でもLattice Cを使えるようになったのですが、Turbo CやMicrosoft Cもあったので家ではあまり使わなかったです。

MSX-C
8ビットパソコン用のC言語コンパイラです。
私が初めて買ったC言語コンパイラです。
MSX-DOS(エムエスエックスドス)またはMSX-DOS2というOSで動作します。
パソコンはMSX。Z80 CPUでした。
LSI-C 80のセルフ版(CP/M版)が元になっています。
コンパイル速度が遅く短いプログラムでも三分はかかりました。
関数を極端に小さくしないとメモリエラーが出てコンパイルできず実用にほど遠いと感じ残念でした。
MSX用のC言語としては、一番知名度があり一番入手しやすかったです。
あとでパソコン屋でみかけたBDS Cを買って、それに乗り換えました。
MSX-Cは欠点ばかりではなく作ったプログラムの実行速度はBDS Cより速いです。

オムロンのワークステーションのUNIX-C
パソコンではないんですよね。
ワークステーションといってもCPUは68000系で低速でした。
ハードディスクはサーバーにありサーバーに接続して動かしていました。
OSはUniOSと言うUNIXかな?
自宅にもワークションが欲しいと思っていましたが未だにその願いは叶っていません。
今となっては高性能のノートパソコンのほうが欲しいです。

Solaris x86の純正Cコンパイラ
ワークステーションが欲しかったけど当時は何百万円もした。
で、パソコンにインストールするSolarisと純正C言語コンパイラのセットを20万円ぐらい出してSUNから買った。
ソフトウェアだけでハードウェアはない。
WEBブラウザも有料だったんでNetscapeを別途4万円で買った。
もしかしたらWEBブラウザを含めて20万円だったかも知れないが記憶が曖昧だ。
しかし20万円の価値はなかったことに後できづいて後悔。
もう一度人生をやりなおせるなら買わない。
今、4万円出してWEBブラウザを買う人はいないだろう。
高い買い物をした割には数回使っただけだった。

Borland C++ MS-DOS版
仕事で使っていました。
IDEが嫌いでコマンドラインでやっていました。
コンパイルはmakeを使っていました。
C++ではなくC言語を使っていました。
製品名の最後の部分がC++だったのかCだったのか思い出せない。
Turboも使いました。

C++ Builder
Windows版です。
古いバージョンは仕事で使っていました。
今も職業ではありませんが使っています。
テキストエディタはIDEのエディタをあまり使わず主にvimを使っています。

Kylix 3
DelphiとC++ BuilderのLinux版のような感じの製品
金を出して買った。
ものすごく期待していたんだけど、問題点が多々ある中バージョンアップもせず消えてとても残念。
Kylix 3で作っていたプログラムは残念ながら開発中止せざるを得なかった。

LSI-C 80 MS-DOS版
8080/Z80 CPUのプログラムをMS-DOSで作るクロス版です。
制御の仕事で使っていました。
MSX-Cを思い出します。
MSXをやっていたからこのコンパイラは欲しかったんですよね。
しかしMSXが終焉を迎えそうな時期に手に入れたのでMSXのプログラムをこれで作ることはありませんでした。
16ビットパソコンでコンパイルするので、MSX-Cで見られたコンパイルが遅いとかメモリ不足でコンパイル不能とか言った問題はありませんでした。

Hi-TECH C 68000クロス MS-DOS版
68000 CPUのプログラムをMS-DOSで作るクロス版です。
制御の仕事で使っていました。
まあ普通でした。

MINIX C
MINIXと言うUNIXライクなOS付属のC言語コンパイラです。
MINIXは今で言うLinuxのようなものです。
16ビットのNEC 9800シリーズのパソコンにMINIXをインストールしていました。
MINIX Cの本買ってそれに載っているプログラムをコンパイルしたりしたけれどそれっきりでした。
MINIX自体ほとんど起動することがなかった。

GNU C MS-DOS GO32版(DJGPP)
MS-DOSは16ビットOSなんでMS-DOSで動く32ビットのプログラムは普通には作れないんだけど、このコンパイラは32ビットのMS-DOSプログラムを作れた。
メモリ制限がほぼなくなるわけで今まで作れなかったプログラムが作れるようになるのですごいなあと思った。
ただ作ったプログラムのライセンスがどうなるのかとか、グラフィックライブラリはどうするのかとかとか問題点もあった。
ほとんど使わなかった。
その後、Windows 95の普及により存在意義がなくなった。



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